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イルカの島 [蔵元寄り道日記] 入力者: 尾畑留美子
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5月18日、佐渡ロングライドが開催された同日に、 佐渡アミューズメントホールにて東京芸術大学の宮田亮平学長の講演「芸術は、身近なもの」があって、聞いてまいりました。 宮田先生は佐渡のご出身でイルカをモチーフにしたモニュメントがよく知られています。 最近では、東京駅の新しい「銀の鈴」を手掛けられたので、ご存じの方も多いかと思います。
講演会には地元の人がいっぱい参加していて、宮田先生の佐渡弁まじりの楽しいお話に「そうなんだっちゃ!」という感じで大きくうなずきながら聞いていらっしゃいました。 芸術ってちょっと違う別世界のお話、と思っていた人にとっても、 とても身近に感じられるお話の数々で、最後には「みんな芸術家」に なって会場を後にした感じです。 本当に楽しいお話でした。
ところで、宮田先生のモチーフによくつかわれるイルカですが、 実は先生が昭和39年に佐渡を出て東京に向かうカーフェリーの中から 海を渡るイルカをご覧になったのだそうです。 それが原風景となって、今の作品につながっていらっしゃるのですね。
越佐海峡を大群で渡るイルカ。 私も一度だけ見たことがあります。 ちょうど今頃の季節でしょうか。
数十頭のイルカの大群が、ジェットフォイルに並走するように 飛びながら泳いでいく姿に、頭の中では映画「グランブルー」の音楽が流れながら、ずっと見とれてしまいました。
正直、佐渡の海でイルカが泳いでいるなんて、にわかに想像したこともなかったので、しばらくは夢か映画でも見ている気分でした。 でも、船内いっぱいのお客さんが次々と立ち上がる気配に、 窓からぼんやり見とれていた私もさすがにはっと我にかえりました。
イルカの泳ぐ島。ちょっと自慢です。 あなたももしかしたら、佐渡の海で出会えるかもしれません。 |
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佐渡ロングライド210 [蔵元寄り道日記] 入力者: 尾畑留美子
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| 本日、佐渡で「佐渡ロングライド210」が開催されました。 これは、佐渡一周210キロを自転車で走るイベントですが、一日で走りきるという競技では日本最長です。 2006年の5月に佐渡で第一回目が開催され、およそ千人が参加。 今年で三回目を迎えるのですが、年々参加者が増えています。
佐渡は日本で一番大きな島で、周囲277キロ、面積855平方キロ、東京23区のおよそ1.5倍あります。この大きな島を舞台に開催されるのですが、ご心配なく、最長コースの他にもちゃんと初心者向けのコースもあって、実力や目的に合わせて楽しめます。
佐渡の海岸線を回るコースでは、断崖絶壁の海から、なだらかな砂浜の海まで、地域によって変化する表情豊かな自然美を楽しめます。 最近寒い日が続いていた佐渡ですが、このイベントがあるためか、 今日は朝から気持ちの良い一日でした。
私も今日は選手をたくさん見かけましたが、佐渡の大自然をバックに 自転車で駆け抜ける姿はまさに爽快なスポーツマン! ご来島して下さる大勢の方の姿にとっても嬉しくなりました。
遠いところ、ありがとうございます!
佐渡に戻ってからはどこにいくにも車で移動の私でした。 運動音痴(不足?)ゆえ、「出場」の二文字は今のところ 浮かびませんが、でも、自転車買ってみようっかな。
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母の日に [蔵元寄り道日記] 入力者: 尾畑留美子
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| 5月11日、母の日であります。 昨日、母の日に先立って、プリザーブド・フラワーのアレンジメント教室に参加してきました。 プリザーブド・フラワーとは、生花に特殊な加工を施して 生花ならではのフレッシュな触り心地と、きれいな発色を楽しめる 花のことです。湿気や直射日光を避ければ、約3〜4年は そのままの美しい姿を保つのだそうです。 最近は花屋さんでも見かけることがありますので、ご存じの方も 多いかとおもいます。 ちょっと高価ですが、鮮やかな色の花が小箱に詰められた様子は 宝石箱を思わせて人気も急上昇中のようです。
で、写真のアレンジメントは私が作ったものです。 昨日の教室は、佐渡出身で東京でフラワーアレンジメントをなさっている藤原留美子さんの主催です。 丁寧にわかりやすく教えて頂き、初心者の私にも無事仕上げることが出来ました。
プリザーブドフラワーは、それぞれの花の持つ形や色の特徴がより際立ち、そのままの生花のフレッシュさとはまた一味違う艶やかな魅力を感じます。今度は「和」を思わせる花で挑戦してみたいと思いました。
「母の日」、素敵な花と一緒にミニサイズの華やかなで軽快な飲み口の大吟醸をプレゼントするのも良いかもしれませんね。 |
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越淡麗の田植え [佐渡の蔵元日記] 入力者: 尾畑留美子
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| 五月晴れの空の下、越淡麗の稲です。 穂がとてもきれいな緑色でしょう!! 言わずもがな、「越淡麗」とは日本の二大酒米「五百万石」と「山田錦」を掛け合わせた新潟独自の酒米です。 うちでも「越淡麗」でお酒を仕込んでいまして、来年の今頃には このお米がおいし〜いお酒になるのです。 写真はその「越淡麗」、コシタンちゃんが今年も田植えの季節を迎え、 田んぼの脇に鎮座している様子でございます。ちなみにこの写真、 別に斜めに撮ったのではありません。稲も車も傾斜しているのです。
佐渡のゴールデン・ウィークから5月半ばにかけては、毎年田植えの季節でもあります。 農道ではあちこちに軽トラックが止まっていて、家族総出の田植えの風景が見られて、とてものどかな雰囲気です。
そしてもう一つのこの時期の風物詩が、農道を我が物顔で渡る毛虫クンです。最初に見たときには結構驚きましたけど、最近はこの毛虫クンたちの集団横断を見かけると、「春になったなぁ〜」なんて思うようになりました。 毛虫クン達、車に気をつけてね!
「越淡麗」 (下記、NHK新潟ラジオ「朝の随想」2006年7月6日放送より)
日本に酒が誕生したのはいつでしょう。 諸説ありますが、有力なのは「口噛酒(くちかみのさけ)」が日本最古の酒の原型だったという説です。 この「口噛酒」は、文字通り、米を噛んで出来た酒です。 米の澱粉や唾液の酵素、自然に浮遊している酵素などが作用してアルコールになるのですが、そんな理屈は横に置いて、この日本初の酒を発見した人はさぞ驚いたことと思います。”米が酒になった”のですから。
さて、その古来の発見は受け継がれ、今も酒は米からできています。 この米は、普段私たちが食べる米とは違う、「酒造好適米」と言われる酒米です。 酒米は、日本酒に使う場合に普通玄米の70%位まで磨きます。 特定名称酒と言われるものになると玄米の60%から35%まで磨きます。これは、米のタンパク質や脂肪などを取り除き、中心部分のデンプンをより多く使うためです。
新潟県には独自に開発した「五百万石」という優秀な酒米があります。これで造った酒は後味の軽い、淡麗ですっきりとしたタイプになるので、新潟清酒躍進の立役者として大活躍しています。 一方、兵庫県などで栽培される酒米として「山田錦」があります。 この品種は五百万石とは対照的に、深みのある味の酒に定評があります。この二つは今では日本酒界の二大酒米として君臨しています。 そんな五百万石ですが、実は苦手とするところがあります。 高度に精米した場合、米が砕けやすいという性質があるのです。 そのため、新潟の酒でも、一部の特別な酒には他県産のものを用いる場合があるのです。
この問題を解決すべく、構想18年をかけて開発を進めてきたのが、「越淡麗」という新しい酒米です。越淡麗で作った酒は、五百万石のすっきり淡麗な味わいと、山田錦の膨らみのある味わいを併せ持ち、今までの新潟清酒に新たなタイプが加わることになります。 血筋の良さを感じさせるこの米ですが、その反面、栽培面では歓迎されない特性もあります。背が高く倒れやすく病気に弱いという特性です。けれども、同様の欠点を持つコシヒカリの栽培技術を持つ新潟県では、これは致命的な弱点ではありません。 実際、日本一の越淡麗を栽培し、日本一の酒を造りたい、と志を抱く生産者も出ています。
原料、技術、酒造環境、すべてを新潟で簡潔する「オール新潟清酒」のより豊かな未来に向けて、さらなる挑戦は続いています。 酒という伝統の文化であればこそ、「新潟淡麗」は進化していくのです。 |
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蔵で兜をお披露目 [佐渡の蔵元日記] 入力者: 尾畑留美子
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| 晴天が続くゴールデン・ウィークの佐渡島です。 家族連れのご旅行や、里帰りのご家族で賑わっています。 やはり小さなお子様が大自然の中で元気に飛び回っている姿は 良いものです。
さて、うちの蔵でも同様にご家族連れのお姿が増えるシーズンでも あります。 特に毎年ゴールデン・ウィークの連休は5月5日の子供の日があるので、蔵で兜を飾って皆さんにご覧頂いています。 この部屋は宝石の粉で描いた朱鷺の絵や素晴らしい書も飾って ありますので、お酒のご試飲の合間にゆっくりご覧頂くのも 良いかと思います(*都合により閉めていることがあります)。 運転手さんや未成年の方も、そんな目の保養を楽しんで頂けるかと 思います。
明日の「子供の日」を前に、今日もたくさんのお子様連れの御家族が ご来蔵下さり、とても活気に満ちた一日でした。 タンクのお酒にもそのエネルギーが伝わっていることと思います。
”わんぱく小僧”なんて言葉、日本ではとんと聞かなくなりました けど、たまには田舎の空気をたっぷり吸って元気な”わんぱく小僧” ぶりを発揮してもらうのも良いですね。
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