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仕込み:製麹 [佐渡の蔵元日記] 入力者: 尾畑留美子
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| 蒸しあがり、放冷された酒米は、30度を越える室温に保たれている麹室(こうじむろ)に運ばれ、広げられます。 写真は杜氏が、広げられた酒米に種麹を振りかけている様子です。
日本酒に使われる麹菌は「黄麹菌」です。 この麹菌の作用で、お米のでんぷんが糖に変わっていくのです。
蒸米に麹菌を繁殖させたものが「麹」または「米麹」と呼ばれるもので、この麹造り一連の作業を「製麹(せいぎく)」と言います。
蒸米の理想は「外硬内軟(がいこうないなん)」です。このような仕上がりだと、麹菌は表面ではなく内の方に栄養分を求めて菌糸を伸ばしていきます。タンパク質の多い表面よりも、内側のでんぷんを分解して糖にすることによって、すっきりとした仕上がりのお酒になります。
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仕込み:蒸米(3) [佐渡の蔵元日記] 入力者: 尾畑留美子
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| 放冷機の中を通った酒米がぽろぽろと布の上に降りてきます。
この蒸しあがった米を食べてみたことがありますか? コシヒカリなどの食米とは違い、どちらかというと、モチ米を蒸した方が近いかもしれませんね。 子供の頃は、この酒米を少しひねり餅のようにして当時の杜氏からもらって食べるのが楽しみでした。
落ちてきた酒米は、布に乗せて高温の室(むろ)に何度にも分けて蔵人が走って持っていきます。
蒸し上がった米は、外側は水分が蒸発して硬く、内側は軟らかい、「外硬内軟(がいこうないなん)」のものが理想的だと言われます。この蒸米の硬軟は、このあとの麹造りにとても重要なのです。
(続く) |
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仕込み:蒸米(2) [佐渡の蔵元日記] 入力者: 尾畑留美子
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| お米が蒸しあがると、手際よく米を放冷機にうつしていきます。 甑(こしき)から、たくさんの米を移動するのですから、体力も必要です。 蒸しあがる時間が来て、杜氏の合図が出ると、蔵人たちはいっせいに自分の持ち場に立って酒米に向き合うのです。 |
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仕込み:蒸米(1) [佐渡の蔵元日記] 入力者: 尾畑留美子
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| 2月と言えば、例年佐渡では一番寒い月となります。 この時期になると高精白の大吟醸の仕込みが増えてきます。
蔵の朝は蒸きょう(酒米を蒸すこと)から始まります。 「ゴ〜」と大きな音が響き、大きな釜から煙がもうもうと立ち昇り、それはトンネルを通して屋根の上に抜けて、きーんと冴えわたった青空に いろんな形の雲を描き出していきます。
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仕込み:精米 [佐渡の蔵元日記] 入力者: 尾畑留美子
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| 酒はお米から出来ています。 酒造りに使うお米は「酒造好適米」または「酒米」と言って、 食用のお米よりも大粒です。
酒米は精米機によって磨きます。米の外側にある、タンパク質や脂質など出来あがったお酒の雑味につながる成分を取り除くのです。 一般に米を磨くほど、雑身が少なく、品質の高いものになります。 大吟醸となれば50%以上を取り除き、芯の方だけでお酒を仕込むのです。
これほど多くの部分を削るのには、短時間で精米すると割れることが多くなってしまいます。なので、吟醸酒用などのお米を精米する時には、数日かけてゆっくりと精米します。
*写真は昨年秋、精米を始めた頃の当蔵精米場の様子です。 |
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